ココログ愛の劇場(まとめ。テキストのみ)
「そ~れ、ひかえるだベェ~!」「はは~!」「最近お供物が少ないだベ」「給料日前で仕方ないでまんねん」「そうよロクちゃん、僕らだって食べてないんだから」「ぐぬぬ」
「ええい、使えん手下どもめ」「ろくろベェ様、どうかこのお通しで我慢ください。バイト先の厚意で貰ってきたものでございます…」「なんじゃい、これっぽっち」
「んま~、なんて勝手な!」「全くワガママでマンネン!」「ろくろベェ様、早く、ろくろストーンのありかを教えていただければ、私たちのやる気も高まるといいうもの…」
「腹が減って、それどころではないベ。時空転換装置を使って、ヨソの部屋から奪ってくるがええ」「ま~!なんという浅ましさ!」「…しっ!モヤッキー、聞こえるよっ」
「早く食物持ってくるだベ」(……)「行かないならオシオキだベェ!」「キャー!お面の紐が頭に食い込む~!」「あ~髪の毛が抜けるゥ~」「ち、力が抜けるでマンネン…」
「仕方ない、お前達行くよっ」「フンガフンガ…」「んも~…時空転換装置、ポチッとな!」 …解説せねばなるまい!3人は、この装置で、誰の庭や部屋にも行けるのである!
…もし、食べ物やアイテムが、みんなの庭や部屋から消えたとしても、それはシステムの不具合ではないのである!この3人組がやったことだと、許してやってほしい!(笑)
…更に説明せねばなるまい!時空転換装置の弊害は大きく、みんなの庭を一瞬にして宇宙空間に飛ばしてしまうのだ!これは実に壮大な、ろくろベェの侵略なのである!(笑)
それによって青々とした庭も、美しい浜辺も、みんなクレーターのある不毛の大地になってしまうのだ!君の庭が宇宙になったら、それは3人がやってきた証拠なんだよ。(笑)
「解説ごくろうさんだベェ…。我が輩は実に偉大な、宇宙の支配者なんだベェ。ちなみに、何十年も前から、我が輩の家系は宇宙を支配しているんだベェ。。」
「やっと食物にありつけそうだべ」「全く最近の若いのは…。昔は毎週商売に精を出し、毎週巨大メカを作ってたというに…」「これは、取り付く相手を間違えたかのぅ…」
説明しよう!元ネタはタイムボカ○という長大なシリーズで…。いや、ヤボな解説は止めておこう。興味のある人は、大きなお友達に聞いてくれたまえ!ww
「今は出しゃばる正義の味方がいないだけマシかのぅ」「…それにしても腹へったペッチャ!」「…あっ、キャラ間違えたベェ。ワシも焼きが回ったかのう…あ~鰻食べたいっ」
…3人は頑張った。托鉢しても相手にされず、海辺で鰻を獲ろうとして笑われた。ガチャも1スターしか出ず、ビンゴも神経衰弱も不発。だから、いつまでたっても手ぶらだ。
…でも悪さはしなかった。盗みはしないと決めていた。たくさん電気を使うのに、時空転換装置でいろんな場所に行って食べ物を探した。手ぶらで帰るのは悔しかったんだね。。
…モヤっとハウスを出て、もう、どれだけ時空をさ迷い続けただろう。ヘトヘトになりながら、3人は、とある部屋にやってきた。そこは、ちょっと変わった部屋だった。
「ややっ、ここはなんてヲタクな部屋なんだい!?」「ロボットばかりでマンネン」「なんだか、妙にボクちゃん居心地いい感じがするのね」「だけど食べ物は1つも無いねぇ」
「なになに…『部屋の片付けが面倒で、草花の手入れが億劫で、いつも独りぼっちなのが現実と変わらない、ただのサラリーマンでございます』…こりゃ、期待できないね」
「ボクちゃんの調査によると、部屋の主は40代以上が8割なのね」「ふぅん、みんなイイお年なのねぇ」「その歳で独りじゃあ、こういう部屋になりまんな」「うんうん」
「そういうニャーゴ様も、お年の事は言えないでしょ」「ふんだふんだ」「なんだってお前達!」「ニャーゴ様もボンクラーも、現実に帰れば独り者の中年なのよ」「ムキー!」
「その点ボクちゃんは女子高生にモテモテだから」「なぁ~にが!そのハゲ頭で!」「これはロクちゃんのオシオキの被害なのね…」「もはやズルムケでまんねん!」「………」
「みんなボクちゃんに許嫁がいるから妬いてるのね」「ふんっ!その話だって本当かどうか…」「ふんだふんだ」「んま~!みんな信じてないのね!悔しい悔しい、まぁ悔しい」
(…ぐぅ)「あらやだ」「ちょっと騒いだら、より腹減ったでまんねん…」「このところ、何も食べてないですもんねぇ」「ろくろベェ様より、自分が飢え死にしないか心配よ」
「仕方ない、また他の場所に行こうか」「待ってくださいニャーゴ様。ロボット達を調べてみたいのね」「急ぐのもバカらしいでマンネン。ちょっと休んましょ」「…そうねぇ」
「全くロクちゃんが来てからロクなことないのね。ナニよ『なんでも叶う、ろくろストーン』って」「ロクでもない、ろくろベェ様でマンネン」「ハァ…それは言わない約束よ」
「今頃は結婚資金を貯めて、会津若松のおハナちゃんと…」「アタシだって、イイ男捕まえて、玉の輿に…」「ワシ、今頃うまいもの、めいっぱい食ってたでマンネン…」
「それが時空転換装置の電気代を払うのが精一杯」「朝から晩までバイトの毎日」「食うや食わずの毎日…ふがふが」「カワイソカワイソなぜなぜこの世に生まれてきたの?」
「それもこれも、みんな、ろくろベェのせいだああぁぁっ!」「意義な~しっ!」「そうでマンネン!」「俺達の青春を返せえぇぇっ!」「そうだそうだ~!」「オロカ…ブ」
…あ~あ、みんな、ぶっちゃけてるねぇ。…ピコッ。『認証完了。お帰りなさいませ、ご主人様』…おっと、3人が騒いでいたら、この部屋の家主が帰ってきたみたいだよ。
「!!…お前達、隠れるんだよっ!」「あらほらさっさ~!」「すたこらさっさ~!」 「あれっ?…今なにか動いたかな??…気のせいか…俺、疲れているのかな??」
「こいつがカミケンか…」「このロボットの制作者なのね」「弱そうな奴でまんねん」「ニャーゴ様、食べ物ねだってみましょうか?」「もう少し様子を見てみるんだよっ」
「ふぅ。祭の帰り、いきなり庭の様子が変わったと思ったら、宇宙に飛ばされるとは…」「こんなこともあろうかと宇宙ヘルメットを用意していた俺」「高かったけどねw」
「最近、庭が宇宙になった人の噂を聞いていたから、こっそり用意していたのさ。まさか今日宇宙になるとは思わなかったけど。まあ、宇宙遊泳もできたし、良しとしよう!w」
「独り言が多い奴でまんねん」「一人暮らしが続くと、独り言が増えてくるもんなのよ」「きっと友達も少ないんだろうねぇ」「こういう男に限って、人前ではおとなしいのよ」
「あれっ??…俺はトースターロボをこんなところに置かないぞ…」(…ぐぅ)「わあっ、なんの音だ?」いやあ、これは大きなお腹の音がしたね。あ、どうもナレーターです。
「そこにいるのは誰だ!」「チッ…お前達、いくよ!」「アイアイサー!」「ホイホイサー!」……「モヤッキー!」「ボンクラー!」「フフフッ…そしてアタシがニャーゴよ」
「どうやってここに入った?目的はなんだ?」「まあまあ、そう話を急ぎなさんな」「騒ぐと、ためにならないでマンネン!」(…ぐぅ)(…ぐぅ)(…きゅぅ)「あ…」
「なんだ。あんたら腹へってんのか…」「そんな哀れみの目で見ないでくれる?」「ワシ、腹へって何もできないでマンネン」「右に同じ…」「仕方ないな…これでも食えよ」
「…食べていいのかい?」「夜店で買い過ぎたんだ。俺独りで食ったら、太るだけだし」「こ、心の友よ~」「んま~、まだまだ日本も捨てたもんじゃないのね!」(もぐもぐ)
「ありがとう~♪」「人の情けが身に染みるでマンネン」「美味しいね、よかったね、お前達」「お礼にロボット整備しちゃうのね!強化しちゃうのね!」「壊さないでくれよ」
「それより、どうやってここに入ったんだ?ここのセキュリティは完璧なハズなのに」「あ~、それはね」「時空転換装置にはセキュリティなんて無意味よ」「時空転換装置?」
(…かくかく、しかじか、くまぐま、わしわし…)3人は、これまでの事を彼に詳しく教えて聞かせたのである!人間お腹が膨れると、安心して、気持ちも大きくなるんだね。
「…とまあ、こういう訳なのよ」「なるほど、そんな事が…」「そこは、ろくろベェ様々なんだけどさ」「おかげで苦労してまんねん」「そいつは宇宙人かな?」「たぶんね…」
「庭が宇宙になるのも、宇宙人のせいなら納得」「ロクちゃんの技術は、恐れ入谷の鬼子母ブタよ」「その装置、俺にも作れる?」「ロボットが作れるなら大丈夫でまんねんな」
「あとは、ろくろストーンが手に入ればねぇ」「その時は幸せをおすそ分けするのね」「食い物の恩は忘れないでまんねん」「お前ら、いい奴だなw」「アハハッ」「ぐふふふ」
この部屋に笑い声がこだまするのは、ずいぶん久しぶりのようだね。…ともあれ、こうして3人…いや4人は、久しぶりに美味しい食事と、楽しいひとときを満喫したのである。
「ハッ!そういえば、ろくろベェ様を放っとき放しだよっ!」「きゃーオシオキされるぅ」「アタシ達そろそろ帰らなくちゃ…」「………」「そんな悲しい顔しないでおくれよ」
「じゃあコレ土産にしろ」「う、鰻!」「ろくろベェが欲しがってんだろ?それと…」「金魚?」「縁日で取ったけど、俺じゃ死なせちまう」「あ、じゃ…アタシ飼ってみるよ」
「ずいぶん世話になっちまったね」「また来るでまんねん!」「元気でな~」(びょん!…ぷるるるるっ♪…ぶわっ!)こうして3人はモヤっとハウスに帰っていったのである。
(……)「また、俺独りになっちゃったな」(……)「…夢じゃないよな?」(……)「でも、夢みたいに楽しかったな…」(……)「俺、さみしいのかな?」「…そっかw」
やれやれ。彼にとって、思いがけない3人組との出会いは、自分の本当の気持ちに気付くキッカケになったようだね。彼の人生も、やっと少し変わりはじめるのかな??(笑)
…さてさて、3人組は、時空転換装置で久しぶりにモヤッキーの部屋(モヤっとハウス)に戻っていったんだよ。鰻と金魚と、満腹感と満足感を抱えてね。すると、そこでは…。
(むしゃむしゃ)「ん~、おいちい。おいちい。おいちいのぅ~」「ろくろベェ様、ただいま帰りました!…あ!」「ま~!いつのまにこんなに食べ物が!」「一杯でまんねん」
「うむご苦労!ずいぶん遅かったのう」「ろくろベェ様、その食べ物は?」「おぉ、これは我が輩のファンクラブからの贈り物じゃ!」「ファンクラブ?」「ま~ナマイキな…」
「あまりにお腹がすいたので、ファンのみんなに声をかけたら、全世界から届いたのじゃ!さすが世界の支配者じゃの」「ロクちゃん、なんで最初から、そうしなかったのよ!」
「黙れ!我が輩はお前らの本気度を試したのじゃ!」「本気でございます、ろくろベェ様。その証拠に、この通り鰻を手に入れて参りました」「ふん!エラく時間かかったのぅ」
「普通は時空転換装置をうまく操り、出かけた直後に戻ってくるもんじゃ!」「あのねロクちゃん、この時代の部品じゃ、そんな精度の高い時空移動はできないのよ」「ぐぬぬ」
「わしら、この鰻1つ手に入れるまで大変だったでまんねん」「そうよそうよ、あんまりワガママ言われても困るのよ」「知らんわい!とっとと、よこせ!」「あっ」(ぺろり)
おやおやニャーゴ達がせっかく手に入れてきた鰻を一瞬にして食べちゃったよ。ああモッタイナイ。「そうよそうよ、鰻はもっと味わって食べるものなのよ!」「ふんだふんだ」
「なかなかに旨かったベェ」(げぷっ)「ロクちゃん全部独り占めしたわね」「わしらも一口分けて欲しかったでマンネン…」「ろくろストーンを手に入れるまでの辛抱だよっ」
「おお、そういえば我が輩のファンから、ろくろストーンの有力な情報を手に入れたベェ」「それは!?」「アバタースタッフの部屋の絵の裏に、ろくろストーンがあるだベェ」
「ロクちゃん、そのネタ、ガセじゃないでしょうね」「まさかDPZのネタでまんねんか?」「お前ら、信用しないならオシオキだベ…ェ…ゑ!!…」(ぎゅるるるぅ)「??」
「ぽ、ぽんぽが痛いべ…」「あらロクちゃん罰が当たったようよ」「冷たい物の取りすぎでまんねん」「ろくろベェ様、大丈夫でございますか?」「だ、大丈夫じゃ早く行け!」
「わ、わかりました!…お前達、行くよっ!」「あらほらさっさ~!」「すたこらさっさ~!」 「う~む、どうもこの星は過ごしづらいベェ…早く自分の星へ帰りたいだベェ」
それから3人は、ろくろベェの情報を元に、ろくろストーンを探し回った。でもアバタースタッフの絵の裏にも、ココログスタッフの部屋にも、ガーデンスタッフの庭にも無い。
3人はいろんな所に行って、いろんな事をして散々な目に遭った。食べ物探しより必死だったせいもあるけど、早く、ろくろストーンを見つけて、楽になりたかったんだろうね。
とにかく3人は、ろくろストーンを探しに探した。ろくろストーンが手に入ったら、どんな幸せが手に入るんだろう?知りたいね!…さてさて、一方その頃あの彼の部屋では…。
(……)「空しい」(……)「一人で飯食っても全然美味しくない」(……)「最悪だ」(……)「あいつら、また来ないかな?」(……)「そうは問屋が卸さないか」(……)
「そうだ!彼らが来ないなら、こっちから会いに行けばいい!」「時空転換装置の作り方は聞いている。モヤッキーに作れて、俺に作れない訳はない!」「…やってやるぜ!w」
どうやら彼の『やる気スイッチ』が入ったようだね。こりゃ大変なことにならなきゃいいけど…。大丈夫かな?オチはつくのかな?(笑)…さてさて、その頃、3人組は…。
「あのぅ、ろくろベェ様、ろくろストーンは、いつ手に入るのですか?」「集めてくるのはガラクタばかりでまんねん」「そうよそうよ」「黙れ!計画は着実に進んでいるのだ」
「計画?」「お前達は心配せんでえぇ。その時は着実に近づいている」「またホラじゃないでしょうね」「アカポンタン!幸せになりたくないのか?」「幸せってなんだっけ?」
「ほんと、幸せってなんだろな、ホイ?」「悩んでいる暇があったら取ってくるだベェ。ろくろストーンはカミケンの部屋のエアコンの中にあるだベェ」「カミケンの部屋!?」
「スイッチ、オーン!」…ポチっ。『警告!電力レベルが下がっている為、セキュリティロックが解除されます』(ぶわっ!…ぷるるるるっ♪…どよよ~ん)「額だけかよオイ」
ろくろベェが話題にしたあの部屋では、彼が自作の時空転換装置をテスト中だった。「何も変わってないように見えるだろうけど、実は、部屋全体が装置になっているんだぜ!」
「でも目いっぱい部屋の電気を使っても、額一枚移動してくるのが、やっとなんだ」「よっぱらいか、せめてガチャの機械でも転送成功すれば面白いんだけど、額じゃなぁ…」
「ガチャ機をガメて来れれば、ホントにガチャが偏ってないか確かめられるし、よっぱらいを転送して来れば、人体実験になるじゃんw シラフの店長じゃ誤魔化せないけどw」
やれやれ、こういう時、自分で人体実験しないところが彼らしいというか、なんというか。「まあ、額の文字も崩れてないし、転送ミスは起きてないな。さて、逆転送すっか…」
「しかし、何がいけないんだ?…設計?部品?…このままじゃ、自由に時空移動できないじゃん。参ったな、こりゃ…」(ぶわっ!…ぷるるるるっ♪…びょん!)「…あっ!」
「久しぶりだね」「元気でっか?」「やっほ~なのよ」「会いたかったぜ、お前ら!」「そんなに喜ばれたら気に病むでマンネン」「実は、ここのエアコンを貰いにきたのよ」
「…はあっ?」「エアコン渡さないと痛い目見るでまんねん!」「ボクちゃん達も手荒な真似はしたくないのよ」「アタシ達の幸せの為なんだよ、そのエアコンをおよこしっ!」
「いつから武器まで持つようになったんだよ」「ろくろベェ様には逆らえなくてさ…」「チェッ…しょうがねぇ奴ら!わかったよ、勝手に持ってけよ!」「いいでマンネンか?」
「ああ!」「ヤッター!ヤッター!ヤッターマ…」「ニャーゴ様、その台詞は最後まで言わないほうが身の為よ」「なんか、イヤな記憶があるでまんねん」「ナイスフォローw」
「その代わりアドバイスしてくれないか?時空転換装置を作ってみたんだけど、出力不足なんだ」「あ~、それはねぇ。ボクちゃん達は事業者向けの電力プランを使ってるのよ」
「そんなに電気喰うのかよ!w」「でも、部屋の電力と、ロボット4体のエンジン出力を合わせれば、なんとか…」「エネルギー源全てを直結すればいいのか!サンキュー!w」
「タダでエアコン貰うのは忍びないから、これを置いてくのね」「ろくろストーン探しで世界を駆け回った結果でまんねん」「お土産返しよ♪」「シーサーにダルマに赤ベコw」
「エアコンは有難く貰っていくのね~」「幸せになったら、もっとお礼しに来るでまんねん!」「ろくろストーンが手に入るまで、しばらくエアコン無しで辛抱しておくれよ!」
「ああ!こっちも装置を仕上げて、きっと会いに行くよ!」「楽しみにしているわよ~ん」「じゃあ、またね~」「ばいばいき~ん!」(びょん!…ぷるるるるっ♪…ぶわっ!)
「ろくろベェ様、ただいま戻りました!」「うむご苦労!今回は早かったのう」「ロクちゃん、ろくろストーンは揃ったのよね?」「早くワシらを幸せにしてくれでマンネン!」
「そう焦るな。ボンクラー、まずエアコンをセットするだベェ」「あの~ロクちゃん、この部屋でエアコンはね…」「うるさい、モヤッキー!お前はいつも我輩に反抗的だベェ」
「そんな事言ってもね、モノには道理ってものが…」「モヤッキー、やめておきなよ」「モヤはん、幸せのためにもガマンでマンネン…」「そう言うけどね、デモね、アノね…」
「ろくろベェ様、エアコン、セットしたでまんねん」「うむ。早速動かすのじゃ!」「ハイッ!…スイッチ、ぽちっと!」(ぐぅん…ガタガタ…ぱすんっ…ぼわんっ!…○×△!
「ややっ、これはどうしたことじゃ?」「だから言ったのよ。この部屋は時空転送装置の為に直流の電気が流れているから、エアコンだけ付けても動くハズないのね」「ぐぬぬ」
「ああっ、せっかくもらったエアコンが…」「これで、ろくろストーンも壊れたでまんねんか?」「安心せい、この部屋があまりに暑いから、エアコンが欲しかっただけだベェ」
「エアコンは、ろくろストーンに関係なかったでマンネンか?」「そうじゃ!」「そんな…それじゃアタシ達、カミケンを騙したってこと?」「それくらい何でもないじゃろう」
「わてら、あの男には義理がありまんねん」「義理がどうした?幸せになれれば、どうってことないベ?」「ロクちゃん、それは、あんまりにあんまりよ!」「うるさいわい!」
「もう頭にきたわ!トサカにきたわ!わたし達、ロクちゃんと出会ってからロクなことないのよ!」「モヤッキー、何するんだいっ!」「ええい、こんなもの、こんなもの!」
おやおや、モヤッキーが時空転換装置を壊しはじめたよ!「何をするんじゃ、モヤッキー!?」「何が幸せよ!この機械を作らされてから、ボクちゃんの人生お先真っ暗よ!」
「モヤはんの気持ち分かるでマンネン!…ワシも加勢するでマンネン!」「やめるんだよ、二人とも!」「止めてくれるな、ニャーゴ様。ボクちゃん、いい加減疲れたのよ!」
「モヤッキー…ボンクラー…二人とも同じ気持ちだったんだね(キリッ!)」「ええい、こんなもの、こんなもの!」 ややっ、ついに3人揃って時空転換装置を壊し始めたよ!
「やめるんじゃ!それじゃ我輩が星に帰れなくなるベェ!」「なんですって?」「ろくろストーンは、時空転換装置の強化部品だベ。強化して我輩、元いた星に戻るんだベェ…」
「じゃあ、ろくろストーンで幸せになれるってのは…」「真っ赤な嘘だベェ…」「んまぁ!やっぱりボクちゃん達を騙していたのね!」「許せないでマンネン!」「ヒドイッ!」
「なんだ、こんなものっ」「えいっ、えいっ!」「ぐぬぬ。ろくろスターが電池切れでオシオキできないとは、我輩一生の不覚」さあ大変!…さてさて、その頃、彼の方では…。
(きゅいん、きゅいん…グオオォォン!!…ガガガガガッ…) いやあ、凄い音と暑さだね。「そりゃ仕方ないさ。エアコン無しな上に、ロボのエンジンは全機全開だからねw」
これで時空転換装置の電力は足りるんだね?「もちろん!装置に直結して準備万端さ!しかも、ヘルメットのスイッチで装置を制御できるように改造したんだぜ!」そりゃ凄い!
「よ~し!じゃあ一発転送してみよう!…3!…2!…1!…スイッチオ~ン!!」(ブワッ!…プルルルルッ♪…ビョン!)「…きゃ~~っ♪」「ん?…なんだなんだ!?」
説明しよう!彼が時空転換装置のスイッチを入れた瞬間、どこからともなく女の子が転送されてきたのである!「ウヒョッ…これはなんたる幸運!天から女の子が!やったねw」
「ちょっとヤダ、私、なんでこんなところに?」「や、やあ、俺…」「あぁん、覗き込まないで~!下ろして~!なんで私、こんなふうに浮いてるの」「ちょ、ちょっと待って」
いきなり女の子が転送されてきたけど、事故にならなくて良かったね。「こんなふうに女の子と会えるなんて、アニメの中だけだと思ってたw ラッキー!」ラッキーなのかな?
「君、大丈夫?怪我はない?」「なんなの、この部屋。すごく暑いし、油臭いし、最低だわ」「最低って…これにはいろいろ訳があって」「訳なんて知らないわよ!」「ふえぇ」
「早く家に帰して!こんなところ、一秒もいたくない!」「でも、なんのパラメータ設定もしてないのに転送されてきたから、何をどうすればいいものやら」「そんなぁっ…」
「とにかく少し君を調べさせてくれ。時空を超えてきた影響を…」「やめて!こっち来ないで!触らないで!変態っ!」「変態って…とほほorz」やれやれ。彼も形無しだね。
「あの、家に帰りたいなら、まず俺を信用して!怪しい者じゃないんだ」「自分から怪しい者じゃない、なんて言う人が、怪しくなかった例は無いですよ~だ!」「あぅあぅ…」
(キラッ!キラッキラッ!)おやっ、女の子の持っている杖が、なんだか輝いてるよ!「ホントだ…君、これはどういう事?」「知らないわよ。だってこの杖、拾いものだもん」
(ぶぉん、ぶぉん、ぶぉん)「ん?…この振動は?ウチの装置と共振している?」「なんか、杖が熱くなってきたわ!」「時空エネルギーが、この杖に干渉しているのか!?」
おやおや。なんだか、ぁゃιぃ雲行き。ナレーションしている私も緊張してきたよ!(ブォン、ブォン、ブォン)「怖い!どうなってるの?」「マズい!装置が暴走してる!」
(ブォン、ブォン、ブォン)「このままじゃ、どこかに飛ばされるぞ!」「…ええっ!」「…君!俺に掴まれ!」「う、うんっ!」(ビョン!…プルルルルッ♪…ブワワワッ!)
次の瞬間、二人は大きな光に包まれたのである!…さてさて、二人はこの後、いったい、どうなるんだろうね?…二人は無事なのか?お話はちゃんとオチが着くのか!心配だっ!
「ろくろベェはん観念するでマンネン!」「そうよ、ロクちゃん!ボクちゃんの純情を踏みにじってくれた罪は重いのよぅ!」「痛い目遭わないうちに、とっとと出ておいき!」
解説せねばなるまい!風雲急を告げるカミケン達同様、こちらでは、ろくろベェの嘘がバレ、ついに進退極まろうとしていたのである!「出て行かないなら、追い出すまでよ!」
ピコンピコーン!「うむ。ついに、ろくろスターの充電が済んだベェ」「!?」「進退極まるのは、お前達のほうだベェ…そ~れ、オシオキだベェ!」「ぎぃやあぁぁ~っ★☆」
「ああ目が回るゥ…」「気持ち悪いでまんねん…」「ボ、ボクちゃん、もうダメなのね、虫の息なのね…」「フッフッフ…地球人ごときが、我輩に楯突こうとは百万年早いベ!」
(ブワッ!…プルルルルッ♪…ビョン!)「…うわぁっ!」「…きゃ~っ♪」(…ドサッ、ドサッ!)「ああっ、か、カミケン!?」「!?」「き、君は…」「お、お前は…」
なんと、ろくろベェのオシオキ責めに遭う一同の前に転送されて来たのは、カミケン達2人だったのである!「お、お前さんは我輩の…お母ちゃんだベェ!」「…ハアッ?」
「お母ちゃん、お母ちゃん!…会いたかったよぅ、会いたかったべっちゃ!」これはどうしたことだろう?転送されてきた女の子を見た瞬間に、ろくろベェの態度が変わったよ。
「あぁん!なんなのよ、もうっ!さっきはヲタクに擦り寄られたかと思ったら、今度はワケ分かんない奴に母親って呼ばれるし!」「えっと別に擦り寄ってませんが、何か?w」
「その声、その感じ…君はまさか、おハナ…いや、お嬢さん」「…えっ、その声、その感じ…まさか、モヤちゃん!?」「??」「!!」「あ~!やっぱりモヤちゃんなのね!」
「おハナ…ってことは、まさかまさか」「会津若松のおハナちゃんでマンネンか?」「ええぇ~っ!実在したのォ??」「フフッ…ニャーゴ様達には、係わり合いのねぇこって」
「おハナじゃないわい!…我輩のお母ちゃんじゃわい!我輩、ずっと宇宙の片隅から見守っていたんじゃわい!」「こんな可愛い娘がロクちゃんのお母さんな訳ないでしょ~が」
いやいや、これは大変なことになったね。さすが紅一点、現れただけで大騒ぎだよ。「ちょっと待った!今なんて言った?ナレーター?」…はい?「紅一点って…」(ギロリ!)
あわわ。これは申し訳ない、私としたことが、とんだ無礼を…。「ベテランナレーターの癖に目は節穴なんだねぇ、このアタシが男に見えるんだ?へえぇ~」海より深く反省…。
「所詮男なんて、若くて可愛くなきゃ女と認めないんだろっ!アタシはそういうのが一番トサカに来るんだよ!」「まーまー、ニャーゴ様落ち着いて。鬼のような顔してるわよ」
「そうよ、おば様。怒ると目じりに皺が増えますわ」「(お、おば様)…きいぃぃぃっ!」「ニャーゴ様が般若に見えるでマンネン…」あああ私のせいで、どうもスミマセン…。
「会津若松のおハナがなんだってんだい!くろくベェがなんだってんだい!もう、やってらんないよ!」「まあニャーゴさん、甘い物でも食べて落ち着いてw」「うーうーうー」
「落ち着いて~息を大きく吸って~吐いて~そして大きく胸を撫で下ろす」(でろん)「うむ。間違いなく女性と思われるw」「何処触ってんだよっ」(バキッ!)「…ハウッ」
「カミケンが、ニャーゴ様とドツキ漫才やってるでまんねん」「まあ羨ましい。ワタシでもニャーゴ様のに触れないっていうのに」「ここにいると私までこのノリに染まりそう」
「ところで、おハナ…いや、お嬢さん。何故あなたがこんな所に?」「分からないの。さっき、あの人の部屋に居たと思ったら、今度はここに…」「そ、そうだったんですか…」
「でも、まさかモヤちゃんに会えるなんて…私、ずっと会いたかったの。探してたの。こんな奇跡が起こるなんて思わなかった」「お嬢さん…自分にはもったいない言葉です…」
「モヤはんの様子が変でマンネン」「いや、これは彼女の前でカッコつけてるねw」「なにさ、前はアタシに気があるような素振りしてたくせに、元カノの前でデレデレして!」
「それが男って奴さw」」「アタシも当て馬にされるなんて焼きが回ったね」「いやいや、俺的にはニャーゴさんのほうがアリなんですけどw」「……」「スルーされたよww」
「でも、あんな男に媚びる娘に彼氏が居て…」「でも、あんな禿出っ歯に彼女が居て…」『なんでこっちは独りなんだろ?』…おや?ニャーゴとカミケンの心の声が一致したね。
「…ぐぬぬ。みんな、我輩を差し置いて、好き勝手に話をしおってからに…。許せん!しかし、オシオキをしようにも、お母ちゃんがいては、うかつに力を使えないだベェ…」
「モヤちゃん、なんで急に出て行ってしまったの?」「すみません、お嬢さん…私には、親っさんのような蕎麦は、どうしても打てなかったんです」「そんなの聞きたくない!」
「ずっと待ってたのよ。あの日ずっと待ってたのよ!」「あの日、親っさんが納得する蕎麦が打てれば、迎えに行くつもりだったんです。でも…」「モヤちゃんの意気地なし!」
「すみません…技術者に戻って生計を立てて、会いに行くつもりでした。でも、親っさんにどう顔向けしていいか、分からなくて」「…お爺ちゃま、もう居ないわ」「…!!…」
「………」(キラッ!キラッキラッ!)説明しよう!あまりに急な展開に、みんな黙りこくってしまった頃、おハナちゃんの持つ杖の星が、まばゆいばかりに輝きはじめたんだ。
「おおっ、それは我輩がなくした杖だベェ!…それがあれば星に帰れるだベェ!」「ええっ!?これ、家の脱衣所で拾ったのよ?」「我輩はいつもお母ちゃんを見ていただベェ」
「いやぁぁん!エッチ!スケベ!ど変態の宇宙人っ!」「ちょうどいいベ。我輩、お母ちゃん連れて星に帰るだベ!…そおれ、こっちに来るだベェ!…ろくろベェ念力ぃ~…」
「か、体が勝手に!…モヤちゃん助けて!」「お嬢さん!…おのれロクちゃん、恨み延髄!」「ハッ、我輩はお前さんが一番嫌いだベェ!時空転換装置壊された恨みは大きいベ」
「抵抗するなら仕方ないベ!みんなまとめて、オシオキだベェ!」「ぎぃやあぁぁ~っ★☆」「カ、カミケン、なんとかしとくれよぅ」「こんな時こそロボの出番でマンネン!」
「ロボは動力源だから、移動して来れないんだよっ」「使えな~いコイツぅ」「おのれロクちゃん!ボクちゃんの目が黒いうちは、おハナちゃんには指一本触れさせないのよ!」
「えぇい!ろくろベェ、覚悟!ボクちゃん決死の手裏剣攻撃!」(…シュシュッ!…グサッ!…パリンッ!)「うああ!大事な、ろくろスターが壊されたぺっちゃ!ぐぬぬ!…」
おおっ、モヤッキーの放った手裏剣が、ろくろベェの額の星印に当たったよ!すると、どうだろう。みんなを苦しめていたオシオキや、ろくろベェ念力の力が消えたみたいだね!
「モヤッキー!お前やっぱり頭いいね~!秀才だね~!天才だね~!」「フフッ、惚れてくれるな、ニャーゴ様」(豚もおだてりゃ木に登る。ぶぅ)「…チッ、まぐれな癖にw」
「おのれェ…我輩は退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」「こいつキャラ変わってないか?w」「頭にきただベェ…いけぃ!我が使途ども!奴らと道連れに、壮大に爆発するんだベェ!」
(ぶわぁ~~ん!…ひよこ!うさぎ!カエル!こけし!…わ~~っ!)おやおやっ!ろくろベェの体の一部がカミケン達に向かってきたよ!「なんかゾロゾロ来るでマンネン!」
「ど、ど~すんのさ!こいつら爆発するってよっ」「むぅ。このサイズが相手なら、こっちにも考えがあるぞw」「なにニヤケてるんだよカミケン!」「いいから見てなって!」
「せえのっ、ポチッとなw」(みゅお~ん!…トースター!トースター!ル○バ!…や~~っ!)「あ~ボクちゃん達がプレゼントした、シーサーにダルマに赤ベコもいるのよ」
解説しよう!カミケンは、ヘルメットのスイッチで、自分の部屋からロボット家電達を呼び寄せたのだ!「こんな事もあろうかと、自律行動できるように改造しておいたのさw」
「デカいロボットは動力源だけど、小さいのなら時空転換装置で呼べるってこと?」「そゆこと!…ねえ、ほめてほめて!w」「そういうのは勝ってからお言い!」「ふえぇw」
「さあ、ここで『本作の山場~♪』がやって参りました。実況は私、森山月雄ことモヤッキー」「蔵井凡人ことボンクラーがお送りするでまんねん」「お前ら、楽しんでるなw」
「中の人は巨大メカ同士を戦わせたかったんだけど挫折したみたいね」「部屋にロボ持ってきても、まともに動かせないと悩んでたでマンネン」「ここの仕組みじゃ仕方ないw」
「ゾロメカ戦を期待してた人にはスマンでマンネン。。要望どおりにできなかった事を、出演者一同、中の人に代わってお詫びするでマンネン。。」「ど~もスミマセン。。」
「あのね、ここからは見ている人の想像力が大事なのよ。両軍睨み合っているように見えて、攻撃が飛び交ってるのよ」「ぜひ生暖かい目で、勝負を見守ってほしいでまんねん」
「あ~っとシーサー噛み付いた!ひよこがくちばしを突き立てる!」「熊が鮭を投げたァ!ダルマさん手も足も出ない~」「トースターのパン攻撃をウサギが飛び跳ねて回避~」
「モヤはん、それっぽく実況してるでマンネン」「おお~っと、ついにコケシが倒れた!しかしル○バは常に同じところを回っているだけだ~っ!」「いつまで続くんだコレw」
「ぐぬぬ。お前達、さっさと仕留めてしまえ!」「こっちもだ!みんな、まとめてかかれ!」(わ~!わ~!…わ~!わ~!わ~!)(やァ!…やァ!…やァ!やァ!やァ!)
ややっ、ぬいぐるみと家電達が一箇所にまとまったよ!「なんかヤバい雰囲気」「各員衝撃に備えよ!…対ショック、対閃光防御!」「ヘルメットは約1名のみなんてズルい!」
(ブォン、ブォン、ブォン)(ブォン、ブォン、ブォン)(ブォン、ブォン、ブォン)(ブォン、ブォン、ブォン)…ぷるるるるっ♪…ボカァアァァン!!「わ~!爆発した!」
『Congratulations!アイテムをGETしました!(招き猫白大)』「…へっ?」「これ、アイテム合成だったでまんねんか?」「中の人の苦悩が偲ばれるw」
「とにかく、ロクちゃんの手下は、やっつけたのよ!」「どこまでも楯突く奴らめ!」「とっとと出てけ!出て行かないなら力ずくだぞ!」「カミケンよ、お前に何ができる?」
「家電ロボが呼べたなら、武器を引っ張ってくればいいのだ!w」(コネクト、プリーズ)「もはやタイムボカ○シリーズですらないでマンネン」「中の人がダレてきたのね」
「見よ!これぞ脅威の、すだれガトリング砲…一撃で仕留めてくれる!」「まあっ、遂にカミケンが本気になったヨ!」「アンタは、やれば出来る子でマンネン!」「成敗っ!」
…ドドドドドドドッ!…ドドドドドドドッ!…ドドドドドドドッ!「ぎぃやあぁぁ~!…」おおっ遂にろくろベェの最期か!?「この俺様が居る限り、この世に悪は栄えないw」
「ヤッター!ヤッター!ヤッターマ○!」「ニャーゴ様、その台詞は…」「最期まで言ってしまったでマンネン…」「おば様、フラグを立ててしまったのね」「おば様言うな!」
「おのれ!この恨み晴らさでおくべきかァ…」「うわ~化けて出た~!」「もうっ、ニャーゴ様が余計な事言うから…」「アタシのせい?」「大激怒だベェ~」「逃げろ!w」
「どうすればいいでマンネン…ワシ、幽霊は苦手でマンネン」「ボクちゃん色男だから、取り憑いてもロクなこと無いわよ~」「あぁ~ん、こっちに来るぅ~」「マジやばいw」
「アンタたち男だろっ、ビクビクすんじゃないよ!」「そんなこと言ってもね、でもね、でもね…」「情けない男どもだね…ああ、もうっ!こうなりゃアタシがやってやるよ!」
「嗚呼、ニャーゴ様ァ!」「ろくろベェ、迷わず成仏するんだよっ!…それっ、悪霊退散っ!」(…ぺたっ)「ニャーゴ様、それ、御札じゃなくてお品書き…」「…あ」(苦笑)
「やあね、ニャーゴ様、今度こそ完璧にロクちゃんを怒らせたわよ」「きっと取り憑かれるでマンネン…」「ご愁傷様」「くわばら、くわばら。お前の母ちゃん三段バラバラw」
「フッフッ…こんなものが、なんに効くだベェ」「うわ~!ゴメンナサイ!ゴメンナサイッ!」「…ん?まてよ?お品書きが貼れるって事は、奴に実体があるって事じゃね?w」
「実体があれば、物理攻撃が効くハズ!…今度こそ決めるゾ!ガトリング砲連結!」「おおっ!なんか強そう!」「みんな!…みんなの力を俺に分けてくれ!」「…おうっ!」
「いくぞ!…スーパーガトリング、ビクトリーアタック!」(ぶしゅうぅん!…ドドドドドドドッ!ドドドドドドドドドドッ!ドドドドドドドドドドッ!ドドドドドドドドドッ!
…ぼかーん!ぼかーん!「…ぎぃやあぁぁ~!…うわあぁぁ~!」…どかーん!どかーん!…ひゅるるるるぅ~ぼぼぼぼぼぼ~ん…。「邪気退散!」「………」「やったかっ?」
「ぐすん…びえっ、びえっ…なんだよぅ大人のくせに本気は恥ずかしいゾ…」「えっ?…こ、子供?」「まさか、お前が、ろくろベェなのか?」「そうだよぅ…ぐすん、びぇっ」
「なんだよぅ、せっかく遊んであげたのにぃ、人間のくせにナマイキだぞぅ…帰ったら、じぃじに言いつけてやるんだからなっ!…びえっ、びえっ…」「遊びって、アンタねぇ」
「でも、杖も、ろくろスターも壊れちゃったし、お家に帰れないよ…」「坊や、ごめんなさいね」「わ~ん!お母ちゃ~ん…びえっ、びえっ」「よしよし、もう泣かないで、ね」
困ったね。ろくろベェは宇宙の迷子なんだ。「ぼくは夏休みの自由研究で地球に来たんだァ…そしたらお母ちゃんを見つけて、杖を無くして、じぃじに連絡できなかったんだ」
「お母ちゃんってのは、ともかく…アタシ達に時空転換装置作らせて自分の星に帰ろうとしてたのかい?」「…ぅん」「それならそうと、最初にお言いよ!」「だって…ぐすん」
「杖を振っても光らないしスターも割れてるし時空転換装置じゃ他の星にも行けないし、もうダメだよぅ~」「諦めて地球で生きるしかないなw」「そんなぁ…びえっ、びえっ」
「また、この子を泣かしてどうすんだよカミケン!」「人間諦めが肝心w」「ボク人間じゃないもんっ。ボク、このおじちゃんキライだぁっ」「指差して、おじちゃん言うな!」
「ボク、もう星に帰れないのかな?…誰もボクの居場所、分からないのかなァ?」「坊や…」「お母ちゃん、ボク、こんな未開の星で死ぬのはヤだよぅ。お家に帰りたいよぅ…」
『大丈夫じゃ、安心しろ、ボン!』「あっ、じぃじの声だっ!」『そ~れ、ひかえるだベェ~!』「その声は!」「声はすれども姿は見えず。ホンにあなたは屁のような…」
『仕方ない奴らめ!…ワシはここじゃ!』「あら、意外と小さいのね」『アカポンタン!これは仮の姿だベェ。晴れた夜に庭を見てみれば、我輩の偉大さに気づくだベェ…』
『この部屋をよく見るベ!このあたりは、すでに我輩の支配下にあるだベェ。恐れ入ったかだベェ…』「はは~っ…」『フォッフォッフォッ…分かればいいんだベェ』
「じぃじ、来てくれたんだねっ」『おお、ボン!済まんかったのぉ、やっと迎えに来れたわい』「よかったわね、坊や!」「うんっ!じぃじ、ボクお母ちゃん連れて帰るっ」
『それは無理じゃよ、ボン。地球人は、ワシらとは一緒に暮らせないんじゃ』「でも、ボクのお母ちゃんだよ!」『ワシらには、親というものは居ないんじゃよ』「…だって…」
「坊や、私、あなたのお母さんではないの。慕ってくれるのは嬉しいけど、これ以上は一緒に居られないわ」「…わかった…」「素直でいい子ね!」(チュッ)「…ぁ…」
「子供って得だよなぁw」「ボクちゃんも子供に戻りたいのね」「いい年した男が、何言ってんだい!」「男は、永遠に子供なんでマンネン」「全く、これだから男は…」
「ロクちゃん。早く、その子を連れ帰ってほしいのね」『うぬ。スマンのぉ、娘っ子よ。今日までボンの瞼の母でいてくれて、ありがとのぉ。ボン、ウチに帰るか』「うんっ!」
『皆の者、今回は、孫が世話になったのぉ。ありがとのぉ』「お母ちゃん、それにみんな!楽しい夏休みを、ありがとね~」(ぴかっ…ぴゅるるるるっ…しゅおおぉぉん~)
こうして、ろくろベェ達は帰っていったのである。「なんか、最後はあっけなかったなw」「振り回されたアタシたちは、散々だったけどねぇ」「…ふんだ、ふんだ」
「庭が宇宙になったり、部屋がハロウィンになったり、あいつらのせいで混乱したよなw」『コホン…あいつら呼ばわりとは、カミケンだけは許さないだベェ』「…ビクッ!w」
『我輩、すっかり忘れていたベェ。これは孫と遊んでくれた礼だベェ。好きに持っていくがいいベ』「お、おおおお宝ぁ♪」「んまぁ、ロクちゃん、太っ腹だこと!」
「ラッキー!w」「みんな、早速山分けだよっ!」「あらほらさっさ~!」「ホイさっさ~!」「…ん?なんか、このお宝、ヘンだぞ!俺だけ?w」「…???…」
「この金貨、チョコレートでマンネン!」「この宝石、金平糖よ~」「これ全部お菓子じゃないの!」『そうじゃ。人間に金銀財宝を渡すと、ロクな事にならんからのぅ』
「人類みな子供扱いかよw」『我輩がタダの菓子をやると思うか?それを食べた者は、本当に必要なものを手にするじゃろう』「本当に必要なもの?」「なんでマンネンな?」
『…ではのぉ。カミケン以外は達者で暮らせよ~。我輩は見守っておるゾ~』(ぴかっ…ぴゅるるるるっ…しゅおおぉぉん~)「嗚呼、俺だけ思いっきり対象外orz」
「よしバカ食いしてやるw」「ボクちゃん、甘いものに飢えてたのよ」「この甘さ、体にしみるでマンネン」おやおや、男性陣はすぐ飛びついたのに、お嬢さん方は食べないの?
「…甘いもの食べると太るからねぇ」「大人ニキビがぁ…」「でも、食べないと、本当に必要なものが手に入らないぞw」「…それもイヤよねぇ」「…甘いものは別腹ね!」
こうして一同は、ろくろベェからのプレゼントを平らげたのでありました。いっぱいあったお菓子の財宝も、気づいてみれば1つも残っていません。すると…。
「??…なんだか目がおかしいでマンネン。眼鏡ないほうが良く見えるでマンネン」「!!…ボンクラー、お前、なんだか若返ってみえるよ!?」「…ほえっ?」
「ニャーゴ様も、すっかり別人でマンネン!」「きゃー!ドーランが落ちてる!染めた髪も元に戻ってる!」「見た目にネコ被ってたのかよw」「うっさいよ、カミケン!」
「二人ともいいな~。ボクちゃんも髪フサフサになりたい」「モヤちゃんは、そのままでいいの!私、前から、そのままのモヤちゃんが好きだわ」「お嬢さ…いや、おハナ…」
「モヤちゃん、一緒に会津若松に帰ろ。おじいちゃまの店が、そのままなの。私、一緒にお蕎麦屋さんやりたい!」「おハナ…強くなったね」「いつまでも女子高生じゃないわ」
「ワイも里山に戻るでマンネン。都会は合わんと、よく分かったでマンネンな。元気百倍!もう一度、自然の中で生きるでまんねん」「二人とも、行く先が決まったんだね」
なんだか皆、本来の自分を取り戻したみたいだね。「で、俺だけ変化なしですか。そうですかw」いや、その。なんというか。ナレーター泣かせなこと言わないでくださいよ。
「なんだか、未来が見えてきたでマンネン!」「くっきりすっきりパ○カラー!」「モヤちゃん、私、それ意味わかんない」「こいつらだけ盛り上がってるぜ、ちくしょうw」
「ニャーゴはん、カミケンはん、世話になったでマンネンな」「私とモヤちゃんをまた会わせてくれて、ありがとう!」「短い間でしたが、とっても楽しゅうございました」
「ほな、さいなら!」「お二人とも、お元気で!」「このご恩は忘れません。では…」「ちょ、ちょっと待っておくれよ!…アタシは、どうしたらいいんだい!?」「………」
「そうかい。アタシはまた一人ぼっちなんだね。いいんだよ、慣れてるから」「アタシは天涯孤独さ。誰が親かも知りゃしない。化粧しても背伸びしても、変わんないんだね」
「…あ、それでも相棒が一匹居たっけ?」「あ、その金魚は!」「アハハッ、珍しいだろ?猫が金魚を飼うなんてさ。コイツしぶといんだよ」「ずっと育ててくれてたのか?」
「当たり前だろ?生命を粗末にできるもんかい」「ニャーゴ、お前、いい奴だな」「ウフフッ…」「さてと…じゃあ、アタシもサヨナラさせてもらうよ」「ちょっと待てよ!」
「えっ!?」(どきっ)「その…行くアテもないなら、別に、急いで出て行かなくても、いいじゃんか」「なんだい?まだ、ここに居させたいってのかい?…何が目的だい?」
「あんまり連れ回したら、金魚が可愛そうだろ」「??…アハハハハッ!…何を言うかと思ったら…」「居てほしいんなら、ちゃんと、そうお言い」「…い、居てください…」
「お願いします、は?」「…一緒に居てください、お願いします、ニャーゴ様…」「へっ?…あ、アタシに言ってるの?」「本気で金魚に言ってると思ってたのかよ!orz」
「アタシ、こんな女だからさ…さっきまでのアタシも知ってるだろ?」「だから、なんなんだよw」「………」「別に、それでイイじゃん?一粒で二度美味しい、みたいでw」
「プッ…アタシにそんな事言ったのは、アンタが初めてだよ!…アンタは大物か、大バカか、どっちだろうねぇ?」「は~い!大バカどぅぇ~っす♪ww」「…アハハハッ!」
「あはははははっ!」「アハハハハハッ!」二人は笑った。生まれて初めて、本気で笑ったんだ。本気で笑って涙が出てきた。二人は、なんだか、とっても幸せを感じてたんだ。
「ボン、自由研究の発表会は、どうじゃった?」「うんっ!すっごく盛り上がったよ。みんな、地球人のことが大好きみたいだね」「そうかそうか。そりゃ良かったのぅ」
「先生がね、『地球人、変わってないな~』って、すっごく懐かしんでたよ。地球人も、いつかボクたちみたいになるのかな?」「さあ、それはどうじゃろうなぁ?」
「しかし、我輩たちも元は地球人みたいだったとか、我輩たちは地球人の想いが産んだという説があるんじゃよ」「ふぅん…ボク、難しいことはワカンナイや」「ほっほっほ…」
それから、しばらく時が流れ、皆それぞれの生活に入っていた。時が経ち、ろくろベェとの出来事の記憶が曖昧になっていく。本当に起きた事なのか、皆自信がなくなってきた。
ボンクラーは里山に入って小屋を作り、自然の恵みで生きていた。木を切り、木の実を取り、魚を焼き…。いちいち手間はかかるけど、彼の心は満ち足りていた。
彼は、自分の為の棺おけを作った。ここで死ぬ覚悟で、木と共に暮らしていた。「そうだ。今度、木の食器を作って、モヤはんに届けてやろう!」彼はずいぶん働き者になった。
モヤッキーとおハナは、皆を招いて、ささやかなパーティを開いた。田舎の蕎麦屋の暮らしは楽ではないけれど、毎日の小さな幸せを、二人で見つけ、二人で喜んでいた。
『もしモヤちゃんと再会しなかったら…』おハナは時々、ふと考える。でも、それ以外の人生が想像できないくらい、今は充実していて、何より、独りじゃないのが嬉しかった。
『もし、おハナと再会しなかったら…』モヤッキーは考えただけでゾッとする。きっと自分は磨り減っていただろう、と。煩わしい事はある。でも、もう逃げないと誓っていた。
ニャーゴは、カミケンと一緒に暮らしている。「あいつはホント子供だよ」と文句を言いながら、気が向いたら家事をし、気が向いたら一人出かける、そんな自由が心地いい。
「共同生活者ってことで、いいんじゃないの?」カミケンは相変わらずマイペースだ。小さなケンカはある。ニャーゴは時々、不意に居なくなる。でも何故か、また帰ってくる。
「彼女はホント、猫だよね。俺って人間じゃなくて、この場所を気に入っているんでしょ?」そう思うからこそ、ホントに逃げられないように、彼なりに努力しているようだ。
カミケンは、あれ以来、時空転換装置を動かせていなかった。どんなに整備し、どんなに調整しても、装置は無駄に電気を喰うだけだった。いまやロボもタダのハリボテ同然だ。
一人じゃなくなって、カミケンは、この部屋に入る機会も少なくなった。悠長にロボを弄る暇はない。ニャーゴの為にも、自分の為にも、働く時間は前より、ずいぶんと増えた。
それでもカミケンはロボを解体するつもりは無い。ニャーゴも「そのままにしておけば?」としか言わない。ここは二人が初めて出会った場所。ロボはそのモニュメントだから。
ボンは地球人が好きだ。地球人は皆、懸命に生きている。その多くが幸せになるキッカケを掴めず、もがいている。自分が大人になったら、彼らの手助けをしたいと願っていた。
ろくろベェは安心した。もしボンが地球人に憎まれたままだったら、彼は今頃評議会に処分されていただろう。ボンはきっと、よい跡継ぎになる。彼はきっと立派に育つだろう。
次にこの星を訪れるのは何時だろう?その時、地球人はどんな暮らしをしているだろうか?どうか、純朴さを残したままであって欲しい、と、二人は今日も地球を見守っていた。
カミケンは時々、ろくろベェとボンの姿を思い浮かべる。それが何時、どのように出会った、どんな存在なのか?思い出そうとしても、記憶は曖昧で、混乱してしまう。
彼はロボの姿を、記憶の中の、ろくろベェの姿に近づけてみた。そうすれば、また会えるんじゃないかと思って。ニャーゴは、カミケンの熱中ぶりを微笑みながら見守っている。
地球は、今日も宇宙の中を進んでいた。たくさんの想いを乗せて、たくさんの希望と共に、全ての生命あるものと共に進んでいた。地球は、今日も青くきれいに輝いている…。
…やあ、みんな!楽しんでもらえたかな?3ヶ月続いたお話も、これで終わりだよ!みんなにも、楽しいハロウィンとなりますように!ナレーターの僕も、元いた世界に戻るよ。
じゃあ、みんな、元気でね!ご縁があったら、またお会いしましょう~♪さよなら、ばいばい、また、いつか!…さよなら、ばいばい、また、いつか!…じゃあね~~♪
ココログ愛の劇場 フィーチャリング 三悪トリオ。この番組は、皆様の『キラ』『ポチ』『いいね』の提供でお送りしました。大変に、ありがとうございました。m(__)m
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